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終戦80年  溝旗神社に残る戦争の爪痕 ー肇國神社ー

終戦80年  溝旗神社に残る戦争の爪痕

ー肇國神社ー

主祭神は**天目一箇命(あめのまひとつのみこと)**であり、昭和19年11月13日、岐阜陸軍航空整備学校第二教育隊(現・各務原航空自衛隊基地内)に創建されました。
社名は、当時陸軍航空総監部にあった陸軍中将・賀陽宮恒憲王殿下より賜ったものです。

肇國神社は、航空技術を学ぶ学生たちの守護神として祀られましたが、終戦を迎え学校地がアメリカ軍に接収されることとなりました。その際、第二教育隊長・児島義徳中佐が、ご神体や鳥居を溝旗神社境内へ遷し、神社を護りました。のちに、卒業生(少年飛行兵)で任務中に殉じた方々の御霊を英霊として合祀されています。

御祭神・天目一箇命は製鉄・鍛冶の神であり、天岩戸開きにおいて刀や斧、鉄鐸を作ったと伝えられます。民俗学者・柳田国男は「目一箇」を一眼ではなく「製品を見極める際に片目を閉じる姿」と解釈しました。
また、社名を賜った賀陽宮殿下が統括した陸軍航空総監部は、航空技術教育を統轄する機関であり、創建への思いは大きなものでした。

現存する飛行場で最も長い歴史を持つ岐阜基地に設けられたこの学校では、少年飛行兵や特別幹部候補生に整備・操縦などの教育が施され、卒業生は第一線へと巣立っていきました。

今日の肇國神社は、航空安全・整備安全をはじめ、眼病平癒・目利きの御利益、 信仰を集めています。